スイゼンジノリの保護エリアから公衆トイレの横を通り過ぎると駐車場に出る。右手に小さな島を経て対岸へ続く道に架かる4つの橋には、いずれも「加勢川」と記されている。

 江津湖は長さ約2.5 km、周囲約6 km、面積約50 haで、上江津湖と下江津湖に分かれ、その間が「くびれ」たヒョウタンのような形をしている。通常の湖とは異なり、川が膨張した「河川膨張湖」と呼ばれる湖である。

ベンチ
コースの所々にベンチがあるので適度に休憩を。

 駐車場を直進し車止めから芝生が広がるエリアに入ると、やがて右手の湖越しに金峰山が見えてくる。クルマが行き交う国道57号の手前で健軍川に架かる小さな「第三湖東橋」を渡り、T字路の突き当たりを右へ。木々の中に道が通り、やがて上江津湖と下江津湖をつなぐ「くびれ」の部分の道に入って行く。

 木立の中に伸びる道は、左側に住宅が続き、右側には川が流れる。「くびれ」の入り口にあたる江津斉藤橋の下から600mほど進み、県道236号に架かる画図橋をくぐり抜けると、やがて正面に下江津湖の風景が広がってくる。

下江津湖畔
下江津湖畔からは遠くに九州山地の山々を望む。


江津湖の地下水

 下江津湖の面積は、上江津湖の3倍ほど。湖面に浮かぶように「中ノ島」があり、遠くに飯田山や、その先に九州山地の山並みが見える。歩道の傍らでは、湧き出す地下水が、散策やジョギングで行き交う人びとののどを潤している。

湧水
熊本市動植物園の南口の前に湧き出す地下水。

 9万年ほど前、阿蘇山が大規模な噴火を起こし、その際に流れ出た火砕流は西へ30 kmほど離れた熊本市中心部のこの辺りにも及んだ。そのため江津湖周辺の地下には「砥川溶岩」と呼ばれる、水をとどめやすい地層が広がっている。
 周囲約130 kmの広大な阿蘇カルデラや外輪山などに降った雨は大地にしみ込み、地下水となり有明海まで流れていくが、その途中で一部が砥川溶岩に滞留し、地表に湧出する。それが、水前寺成趣園や江津湖、さらに南東2 kmほどの所にある嘉島町の浮島熊野神社周辺で湧き出している地下水だ。環境省の「平成の名水百選」に選ばれた、「水前寺江津湖湧水群」と「六嘉湧水群・浮島」の清水である。


湖畔の散歩道

キリン
園内にはライオン・カピバラ・クマ・ペンギンなども。

 湧水の背後に見えるゲートは、「熊本市動植物園」の南門。約120種800頭の動物と、約800種5万点の植物が飼育・保護・展示され、遊園地などもある湖畔のレジャースポットだ。コースは動植物園の敷地沿いに延び、運がよければ柵越しにゾウやキリンの姿を目にすることもできる。

 道は動植物園沿いの水際から一旦離れ、公衆トイレの前を過ぎると車止めの先に500mほど一直線に延びる。再び水際の道になると、周辺にはやや落ち着いた雰囲気が漂う。「水前寺江津湖公園(広木地区)」の標識を過ぎると、コースの所々に江津湖に生息する生物などを紹介するパネルが掲示されている。

自然観察園
「自然観察園」にある施設。楽しみ方もさまざま。

 「自然観察園」の入り口を右手に過ぎて、正面を横切る車道沿いの歩道に出て右へ進むと、すぐに「下江津橋」。橋の上からは、下江津湖の全容が広がる風景の中に、動植物園の観覧車などが小さく見える。

下江津橋
下江津橋からの眺め。左側に江津塘が続く。
マップ・下江津湖へ

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