金峰山西麓
カルデラ北西部の野出の辺りで見る金峰山西麓の風景。

 県道1号で左折して、さらに下り坂を進む。右手に河内山など西側の外輪山が見え、前方の金峰山に向かうように走る。
 追分の交差点の標識は、先ほど訪れた野出方面や熊本市街方面などを示している。コースは河内方面へUターンして、河内川の流れとともに県道101号を西へ向かう。

 河内川は、鳥越の峠の茶屋から金峰山山頂へ向かう途中、大将陣橋で渡っている。川の流れはカルデラ内の南東部で発し、金峰山北麓を回り込み、追分の交差点辺りから県道101号沿いを有明海へと流れていく。


火山が生み出す湧水

上川床の湧水
20カ所から成る金峰山湧水群の1つの「上川床の湧水」。

 金峰山のエリアは湧水の里としての一面も持つ。環境省による平成の名水百選では「金峰山湧水群」として、金峰山地のカルデラや外輪山の内外に計20カ所が指定されている。

 そのうちの1つの「上川床の湧水」はこの道沿いにあり、宮本武蔵ゆかりの雲巌禅寺にも清水が湧き出している。阿蘇や雲仙のように、金峰山が火山であるため、地盤がすき間の多い溶岩で形成されていることによる山の恵みだ。

鼓ヶ滝
霊巌洞に向かう平山橋から約50mの所にある鼓ヶ滝。

 さらに県道を進み、鼓ケ滝のすぐ手前で左折して平山橋を渡る。この辺りが、河内川のカルデラからの出口に当たる。
 1 kmほど道を上った岩戸の里公園の黒岩展望所からは、有明海へと流れていく河内川の様子を眼下に望む。

河内川
河内川が造る谷間が海へと続く黒岩展望所からの眺望。


霊巌洞

 雲巌禅寺は、南北朝時代に中国から渡来した僧によって建立されたという曹洞宗の寺院。奥の院は霊巌洞と呼ばれる洞窟で、観音像を祭る。
 この辺りの地質は、火山灰と火山礫でできた凝灰角礫岩で、柔らかい火山灰の部分があるため、洞窟も形成されやすいという。霊巌洞は、雲巌禅寺が創建された頃にはすでに存在していたという天然の洞窟。

霊厳洞
岩戸観音を祭る雲厳禅寺奥の院の霊厳洞。

 戦国時代から江戸時代に生きた剣豪・宮本武蔵は、その晩年を熊本で過ごした。著書『五輪書』は、武蔵が霊巌洞に籠もって書かれたというもの。冒頭には次のように述べられている。

 「兵法の道、二天一流と号し、数年鍛錬の事、初而書物に顕はさんと思ひ、時に寛永二十年十月上旬の比、九州肥後の地岩戸山に上り、天を拝し、観音を礼し、仏前にむかひ、生国播磨の武士新免武蔵守藤原の玄信、年つもつて六十」

金峰山の南側
平野部の風景が一面に広がる金峰山の南側へ下山する

 雲巌禅寺からの道は、金峰山の西回りの登山道をたどり中腹部を南下し、「熊本港」や「国道501号」方面へと向かう。
 ミカン畑の中を進み、緩やかな上りの道が下りに変わると、平山配水池がある三差路の突き当たりを左へ折れ、すぐに右折。木々に覆われた下り坂が続くコースを走るようになる。

 南側の外輪山に当たる山々の先に坪井川と白川が流れ、その右手には熊本港や有明海の風景。道なりに進めば、やがて河口に近い坪井川の堤防沿いに続く国道501号に出る。

国道501号
道を下り切ると国道501号。突き当たりは坪井川の堤防。
マップ・霊巌洞へ

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