阿蘇山
半高山山頂からの風景 熊本平野の地下には火砕流の地層があります。

 金峰山や花岡山、半高山などの金峰山地の高所から、熊本平野越しに阿蘇山などの山並みを見ていると、少々違和感を覚えます。阿蘇山の左右には山並みが続いていますが、手前は平地だということです。
 9万年前、世界の火山史上でも特に大量の火砕流が噴出した大噴火が阿蘇山で起きています。
 平成5年2月には、佐賀県東部の上峰町で、その大噴火の火砕流になぎ倒された直径1.5m、長さ22m、樹齢700年から800年とみられる大木が発見されました。現地を訪れると、なだらかな傾斜が、壁のように東西にのびる脊振山地へと向かっています。阿蘇山から直線距離で約80 kmのこの地まで流れてきた火砕流が、山並みに阻まれたことが想像できます。
 このことは阿蘇山の30 kmほど西にある金峰山地でも同様です。金峰山地東側の、熊本城から北区植木町にかけて北にのびる県道303号とその延長線上に続く国道3号が通るのは、京町台地および植木台地です。火砕流が堆積して、2つの水の流れができ、浸食されたことによりできた台地です。2つの水の流れが、坪井川と井芹川です。
 阿蘇山の西側にも大量の火砕流が流れているにも関わらず平地だということは、当時のそのエリアの地表は、今よりもずいぶんと下にあったのでしょう。そう考えると、大噴火が起こる前までは海だったのではないかと思います。もしそうだとすると、金峰山地からは大きな湾越しに見える阿蘇山の風景が楽しめていたのかもしれません。

参照:最終回 熊本市内の風景

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