金峰山
金峰火山 一ノ岳の名称も持つ金峰山では日帰り登山も楽しめます。

 熊本市内には阿蘇山と同じ二重式火山があります。金峰火山です。「二重式火山」とは、火山の火口の中にさらに火山があるものをいいます。外輪山に囲まれた大きなくぼ地が火口で、その内側がカルデラ、さらにその中に中央火口丘と呼ばれる火山があります。
 阿蘇山は、大観峰や俵山などの山並みが外輪山を形成し、カルデラ内に4万人以上の人びとが暮らす阿蘇市・高森町・南阿蘇村、および中岳をはじめとする複数の山々が集まった中央火口丘群があります。
 金峰火山の場合、金峰山が中央火口丘で、その麓のカルデラ内に西区河内町岳や面木などの集落があります。二ノ岳や三ノ岳など、金峰山の周囲に見える山々が外輪山です。芳野中学校などは、外輪山の内側の中腹部にあります。
 金峰火山は、阿蘇山と同じように地層が溶岩層であることから地下水が豊富です。環境省による平成の名水百選では、「金峰山湧水群」として、20カ所の湧水が選ばれています。また寛永17年(1640年)7月、熊本藩の藩主・細川忠利に招かれた剣豪・宮本武蔵がこもって『五輪書』を著したとされる霊巌洞も、溶岩層が造った天然の洞窟です。小説『草枕』は、夏目漱石が東側の外輪山を登り峠を越えてカルデラ内を通り、さらに西側の外輪山を登り峠を越えて歩いた小天温泉(玉名市)への旅行をモチーフに書かれた作品です。
 金峰火山が二重式火山であったことが、武蔵や漱石の名著が生まれた1つの条件だったのかもしれません。

参照:第8回 熊本市内の山

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