アクセス:JR熊本駅(熊本市西区)

移動手段:徒歩
モデルコース:石塘 → 代継橋 → 長塀 → 長六橋

石塘
熊本城の堀の役割も担った坪井川と白川の間に石塘が通る。

 阿蘇根子岳に流れを発する白川は、幹川流路延長約74キロメートルの一級河川。阿蘇カルデラ内の南郷谷を経て、立野で黒川と合流し西へ向かい、熊本市の中心部を貫き有明海に注ぎ込む。
 菊陽町と熊本市の境辺りから子飼橋までの間は、15ほどの大きなカーブが連続しており、熊本城や繁華街が近い大甲橋付近は、川底が周囲の地面より高い天井川になっている。
 古墳時代から洪水の記録が残り、422人の死者・行方不明者を出した昭和28年6月26日の被害が特に甚大だった。熊本市中心部で、大量の阿蘇の火山灰を含む泥土とともに白川が氾濫した。
 JR熊本駅近くを流れる白川と坪井川の間には、加藤清正が洪水対策のために築いた石塘(いしども)に道が延びる。清正が入国したころ、熊本城下で坪井川と井芹川が白川に注ぎ、雨量が多いと一帯は水びたしになっていたため、これらの河川を分離した。井芹川は昭和初期の改修工事で花岡山の西側へ移された。
 かつて白川は代継橋の辺りから北へ向かい、厩(うまや)橋付近で坪井川と合流し1キロメートルほど下ると南へ戻り、長六橋辺りで再び西へ向かっていた。清正はこの迂回した区間を埋めて直結し、坪井川を延長した。
 熊本市中心部で埋められた白川の流路は約3キロメートル。代継橋から下通り商店街を抜け電車通りに出て、厩橋から坪井川沿いの道を下流側へ。船場橋から万歳橋を経て電車通りに戻ると長六橋が近い。

長塀沿いの道
熊本城の須戸口門・櫨方門間に延びる長塀と坪井川沿いの道。
長六橋
長六橋の白川上流側。代継橋との間を清正が直結させた。

参考資料:『熊本市史』、国土交通省九州地方整備局「白川水系河川整備計画」、他

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